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2月25日
去年の9月に大黒柱の伐採に京北までおいでただいたO氏の住宅が形を成してきたということで、見学させてもらった。その後よしやまち町家校舎でいつものように夕食をとりながらの会合となった。また、今回から秋田県立大学教授の鈴木有(すずき たもつ)先生を本ネットワークの顧問としてお招きし、構法のことや、ネットワークの運び方、課題、などをお伺いした。 ![]() 今の伝統的な木造に世間の人が向かっているのは、やはりちゃんとした木をきちんとつかって家をつくってもらいたいという気持ちからで、そのためには、どうしても木を見えるようにつかわなくては、つまり真壁の家づくりでなくてはいけない。大壁の家づくりでは、どうしても値段の安い木が選ばれてしまう。 ![]() 木を供給した側からは、自分の伐った材が家に使われているのを見るチャンスはほとんどないので、とても嬉しいとのことだった。完成したら是非また見せていただきたい。 よしやまち町家校舎にて 今回から顧問として参加いただいた鈴木有先生は、全国的に広がっている近くの山の木で家をつくる運動のリーダーのお一人です。専門の構造学的な見地からのみではなく、地球環境を視野に入れたエコロジーの見地やまた、木の家づくりに伝統されたすそ野の広い文化を底辺にされ、これからの木や建築の将来にもっとも意味のある視点をお持ちです。全国のこうした運動に目を配われ、講演もされており、たいへんお忙しい先生です。各地の運動の事例にも通じておられるので、たいへん心強くありがたく思います。 鈴木先生からのアドバイス 「かつて、山の方は木を出せばよかった。まちの方では使える木があればよかった。戦後、効率性を求める時代になり、木材はどこかで集約的に大量生産して流通させるものとなった。一方、住宅生産方法も変わり、日本の木を使わなくなった。そして木そのものが使われなくなった。京北には、北山杉のような特異の林業文化がある。また、「京北の家づくり」というキャンペーンがあるが、これは若い人に京北に定住して欲しいという狙いのものである。このネットワークの個性はまさに京北の個性である。京北の個性を活かして、利用してこのネットワークを盛り上げていかなくてはならない。さらに、個々の「家づくり」のみではなく、「まちづくり」あるいは公共建築を手がけるというのはとてもいい。公共施設に木造をという声は今や都道府県レベルで広まっており、市町村にまで降りて来つつある。ただ、今はそのノウハウが不足している。 ひとまず行動に移せることとしては、 ・自己流で「京北の木」という認証制度をつくる ![]() ・ブランドに必要な性能、品質保証をすること ・伐り旬を守る ・できるだけ天然乾燥を唱えるように ・時間短縮のために、中温乾燥を間に入れてやる ・木の曲げ剛性を測るヤング率を表示するのもいい ・色々な実験をして、それを公開する といったところだろうか。 鈴木先生には現場にて各所にご指摘をいただけたこと、ありがたく思います。よしやまちの試験に関してのアドバイス、その後の会議での貴重なご指導は、鈴木先生ならではの水際立ったものでした。心から感謝いたします。 以上 ■
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by keihokunoki-net
| 2006-02-25 17:46
| 会合
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